学研の科学2012/07/26 23:13

学研の科学

 

休刊していた学研の学習雑誌「科学」が7月に復活したという。この雑誌が日本の科学技術に貢献した功績は大きいのではないだろうか?少なくとも私が理系に進んだ素因を作った雑誌の一つではある。今から思い出しても意外なのだが、私は小学生の頃、軍事オタクだった。いろんな戦記を読んでいたのだ。確か小学6年生の夏休みの読書感想文は、吉田満の「戦艦大和の最後」だった。

 

しかし、戦記を読むとき、軍事用語の理解は困難を極めた。巡洋艦とは何をする船か?駆逐艦とは何をする船か?速射砲とは何が速いのか?弾の初速なのか?単位時間の弾の発射数なのか?など、いちいち壁にぶつかった。その中の一つが掃海艇という言葉だった。機雷を除去するという役割は辞典を引いてすぐわかったが、どうやって除去するのか?皆目見当がつかなかった。

 

ところがである。やはり6年生の頃だったか、当時の学研の「科学」に掃海艇の特集が掲載されたのである。私はこれを見たとき、驚喜したことを覚えている。今から考えると、小学生の雑誌に軍艦の役割が詳述されるというのは考えられないが、戦争経験者はまだ現役時代であり、そういう雰囲気だったのだろうか?これに、機雷の種類や掃海艇がどうやって機雷を除去(無害化)するかが、説明されていた。当時これほどすっきりと納得したことはなかった。どうしてそういう特集が組まれたのか、今考えても不思議ではある。

 

また、毎月いろんな実験付録がついてきて、実験することを楽しみにしていた。日光写真、二酸化マンガンによる酸素発生、空気砲など今でも覚えている。それらが、科学的な感覚を養うのに役に立ったのは間違いない。どうして売れなくなったのか理由はわからないが、科学技術立国日本の基礎を支えていたのではないかと思っている。

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